皇妃エリザベート③今日はこちらのブログ記事で彼女が執着していた「美容」のついてご紹介していきたいと思います。
エリザベートの人生につきましては、以下のブログ記事にて色々ご紹介しておりますので、合わせてどうそ♪
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皇妃エリザベートの人生①幼少期~結婚 子供時代は変わり者?最も幸せだったシシィの15年間 ルートヴィヒ2世との関係も
皇妃エリザベートの人生②結婚後の生活 姑との確執と夫とのすれ違い 子供を奪われたシシィの宮廷での悲しき日々
エリザベートは子供の頃から整った顔立ちをしていましたが、取り立てて美少女と言うわけでもありませんでした。
また、ポッセンホーフェンの自然の中で暮らしていたお転婆娘時代は、自分の容姿をあまり気にしていなかったはずです。
そんなエリザベートが、なぜ「ハプスブルクの美神」と呼ばれるまでの美女に成長したのでしょうか。
ここでは、エリザベートが異常なまでに美へ執着した理由と、それを維持するための鬼気迫る美容法をご紹介します。
この記事の目次
◆意外にもコンプレックスだらけだったエリザベート
少女時代は飾り気のないナチュラルビューティー、磨けば光る原石だったエリザベートは、ウィーンの宮廷で初めて自分の外見についての批判を聞く事になります。
嫁入りした頃のエリザベートは、腕が丸太のように太く肩は撫で肩、鼻の形もあまり良くなかったのだとか。
中でも、エリザベートの最大のコンプレックスは歯の黄ばみで、姑ゾフィーにそれを指摘されて以来、人前では絶対に唇を固く結んで歯をみせないようにしていました。
確かに彼女の肖像画では口をきゅっとつぐんでいるものが多いようなきがしますね。
◆美しくなるためのモチベーション
コンプレックスはあったものの土台は美しかったエリザベート。
宮廷で周囲の視線を意識するようになって、どんどん洗練され美しくなって行きました。
そして人々から投げかけられる「美しい」という言葉に、エリザベートは自分の美貌に価値がある事を自覚します。
子供を姑に奪われ、夫の政務を手伝う知識もなく、宮廷内で居場所がなかったエリザベートは、美しさによって自分の立場を確立しようと考えたのです。
◆美貌を失う事への恐怖
美しくなったエリザベートは、夫に同行して訪問したイタリアとハンガリーでも人気を集めます。
そして、そこで高まっていた反オーストリア気運を鎮める事に成功したのです。
その実績もあって、宮廷での自分に自信を持ち始めたエリザベートですが、それと同時に美貌を失う事への恐怖に常に付きまとわれるようになったのでしょう。
エリザベートはその美貌を維持するために、異常とも言える美容法を日課として、その後の人生を歩む事になるのでした。
◆ダイエットの基本 食事制限
エリザベートは、体重が50㎏を超える事を異様に恐れ、常に45〜47㎏をキープしていました。1日3回体重を計り、50㎏を超えると絶食します。
そんなエリザベートの食卓に上がるメニューは、ミルク、野菜か果物のジュース、塩で味付けした卵白、オレンジ2個など。
もちろんベジタリアンでした。
ただ、スィーツ大好きだったため、食後のデザートにはアイスクリームを食べていたそう。昔も今も「甘いものは別腹」。女子っぽくてかわいいエピソードですね。
◆19世紀のサプリメント
基本の食事はほぼ減量中のボクサーのようだったエリザベート。
これではとても栄養のバランスが取れず体を壊しかねませんよね。そこで登場するのが、今で言うサプリメントのような栄養補助食品の数々。
まずは、現在でも注目されているヨーグルトの上澄み部分「乳清」です。この「乳清」を飲む事で、カリウム、カルシウム、ビタミンを摂取していました。
乳清作りのために、専門の職人が雇われていたほどです。
さらに、ベジタリアンのエリザベートは、お肉代わりに子牛のモモ肉から絞り出された血を加熱して飲んでいました。
アミノ酸とミネラルが豊富に含まれていたそうです。専用の肉汁絞り機が今も残っています。
◆美肌のための保湿アイテム
美肌の基本は保湿、という事を良く理解していたエリザベートは、何種類ものパックを愛用していました。
蜂蜜、いちご、牛乳、ごま油、子牛の生肉など、とにかく効きそうな物は何でもトライしてみたという感じです。
また、バラのエキスの化粧水を愛用し、お風呂には必ず牛乳と蜂蜜を入れて保湿を怠りません。そして、お肌をいたわるため、あまりメイクを好みませんでした。
◆体型維持のための運動①フィットネスジム
プロポーションを維持するため、エリザベートは宮殿内に専用のフィットネスジムを作りました。まさにセレブ。
そこには器械体操の平行棒や吊り輪などが設置され、エリザベートは毎日トレーニングにいそしみます。
ちょっと待った、吊り輪や平行棒って男子種目では。もはやセレブのフィットネスの域を超えて、アスリート並みの筋トレだったのです。
◆体型維持のための運動②ウォーキング
散歩好きだったエリザベートは、毎日ウォーキングを欠かしませんでした。
ただし、それは競歩並みのスピードで5〜8時間以上も行われる過酷なもので、付き添いの女官たちが呼吸困難に陥ったと言います。そんな女官たちを置き去りにして、ウォーキングをしながら語学の勉強をしていたエリザベート。
自分磨きのための時間の使い方が見事です。
◆髪は女の命 ヘアケア編
エリザベートの一番の自慢は、くるぶしまで届く栗色の豊かな髪でした。洗髪は丸1日を要する作業だったため、月に1、2度行われました。使用していたシャンプーは、卵の黄身30個とブランデーを混ぜたもの。
シャンプー後はクルミの煮出し汁ですすぎ、その後、バラ水のリンスで仕上げて終了です。抜け毛を異常に気にしていたエリザベートは、毎日のブラッシングで髪が1本でも抜けると猛激怒。侍女に平手打ちを食らわしていたそう。
だんだんエリザベートが姑ゾフィーより恐い人に思えて来ました。
◆髪は女の命 ヘアアレンジ編
エリザベートには、ファニー・アンゲラーと言う専属ヘアスタイリストがついていました。彼女は毎日、2、3時間かけてエリザベートの髪を結い上げました。
「私は髪の奴隷」と自分で言っていただけあって、肖像画や写真に残るエリザベートのヘアアレンジはとっても素敵。髪を下ろして自然に肩にかけ流すスタイルや頭上に王冠のように編み込んだもの、前髪もセンターパートだっりパッツンだったり、今でも参考に出来そうです。
ティアラやダイヤモンドのヘアアクセサリーの使い方も、センスが良くておしゃれですよ。
◆まとめ
その他にも、朝5時に起きて水風呂に入る。
背筋を伸ばすため枕なしで寝る。お酢に浸した布をウエストに巻いて寝る。
細いウエストをコルセットでさらに締め上げるなどなど、エリザベートの美の追求は留まる事を知りませんでした。
しかし、その過度の美容法がたたったのか、晩年のエリザベートの顔はシミとシワだらけになります。
そしてそれを隠すため、常に扇で顔を隠すはめになったのですが、しかし皮肉にもそれがシシィ神話を象徴するスタイルとなったのです。衰えた姿もなお神話に変えたシシィはまさに美神。
ただ、公務そっちのけで美容に邁進するエリザベートは、当時の人々に全く理解されず、いつの間にか「奇妙な女性(ゼルトザーメ・フラウ)」と呼ばれるようになるのでした。
以上今日はブログでシシィの美容についてご紹介いたしました。
シシィの人生日ついては③の記事へ続きます。
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